2015年12月20日 「パウル・クレー」をテーマに、第8回アートゼミを行いました。日本人にも知られ、人気のある作家です。今回「真似び」は、板に布を張り込み、絵具でモデリングするまでの作業を行いました。最初は彼の独特の線、それも既成の形に囚われない省略された形を取り入れようと頑張りました。これが案外難しいのです。下書きで相当線を省くことで、何とかなったようです。

明るさ、素朴さなど子ども心を想起させる作家ですが、彼の生きていた時代はナチスの台頭から第一次大戦までの非常に暗い時代でした。務めていたバウ・ハウス、今でも語り継がれる前衛芸術学校をナチスに潰され、多くの芸術家がアメリカへ亡命したのに対して、彼はナチスの影に脅かされるオーストリアに止まりました。彼の絵から、グリム童話のような残酷さや凄みを感じることがあります。

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