骸骨

工場で働きながら、定期的に通い、黙々とデッサン検定をやり続けている青年がいます。
もう2年になるでしょうか、彼は余りしゃべらないのですが、少しデッサンが壁に突き当たって進まなくなりました。
それで、私は好きな絵を描いてみたら?と勧めてみたところ、頭蓋骨を見事に描いて見せたのです。
2年前はマンガのお手本が、写せませんでした。上手くなっているのです、格段に!
月並みな言い方ですが、コツコツと続けていくことで実力が付いてくる。彼は黙々と描き続けていました。
こういうのを底力というのでしょうか。まさに「継続は力なり」でした。

「デッサンは必要ない。」とか「伸び伸び描けなくなってしまう。」とか「簡単に上手くなる。」とか、
甘言流言が世の中には溢れていますが、そう言う人には逆に問いたい。「まともにデッサンやったことがあるのか?」と。
本当にやる人は、惑わされずに黙ってやります。