11月22日 日曜日 シュールレアリスム第二回を行いました。
今回はデカルコマニー=絵具を挟んで混ぜ合わせる方法と、フロッタージュ=紙を押し当てて画材で擦り転写する方法を実践しました。
この技法は図画工作でもお馴染み、子どもの頃行った記憶のある方も多いかもしれません。シュールレアリスムで開発された、という訳ではなさそうですがマックス・エルンストというシュールレアリスムの巨匠が、コラージュ、デカルコマニー、フロッタージュを多用しています。時間が短いため、代表的な技法を体験し、「シュール」な世界の下地つくりをする、というところです。参加者の皆さんも、子供心を思い出して生き生きと作業していたようです。感想は「偶然で意図しないものが生まれてくるので、刺激的。」とか「いつも頭で作りこむことばかり考えているので、不思議な気分だった。」とか仰られていました。
確かに、無意識な世界は不思議なものです。アートは「人工の」という訳もあるように、理性で作りこむものと思われがちです。しかし古来からひらめきやアイデアの源泉は、ミューズの女神から霊感を受けてとか、天から降りてきたとか、言われることがあります。無意識とも、偶然とも、自然とも言う、例えようのないところから「頂くもの」という意識があったのではないか、と思えます。
改めて感じたことは、シュールレアリスムは他者を取り入れる、一つの方法論を開拓した美術運動であったのではないか、と言うことです。そして技法としては知っている方も多いと思いますが、実際行うこと、自分が行うことにも、大きな意味があるように思えました。