当方に通っていらっしゃる方々の中では年配の彼女、油絵をもっと上手に描きたいという目的で、果敢にもデッサン検定にチャレンジされ、この度一段昇格されました。彼女は、その課題をクリアーするのにとても苦労しました。その課題は、フリーハンドで円を描くという課題ですが、慌てる、上手くいかないと余計に慌てるという性格の彼女、今回もやればやるほど冷静さを失い上手くいかない。私も彼女も「どうしよう?」というところまで行きました。
「とにかく視ましょう。慌てることとか取り敢えずうっちゃって、とにかく視ましょう。」というアドバイス、「取り敢えずうっちゃって」の部分が効いたようです。視ているうちに自然に落ち着いて、正確になってきました。「押してだめなら引いてみな。」でした。「落ち着いて!落ち着いて!」は役に立たない。感情の機微を痛感した一件でした。
前にお友達に「そんなこと、私だったら一生出来んわ。」と言われて、辛かったそうです。お友達は、彼女の思いや、課題の内容を理解しているかどうかわかりませんし、絵自体に興味がないかも知れません。自分と他人は違うのでしかたが無い。彼女は「自分が自分のためにやるんだ。」という覚悟を決めたそうです。それが気持ちの切り替えにもなったのでしょう。
おめでとうございます。彼女はどんどんいい絵を描いていくような気がしています。