この方は、デッサンオンデマンドという、オンラインデッサン通信講座を長く続けていらっしゃる方です。この度、良いデッサンが描き上がりました。おめでとうございます。そして、大変お疲れさまでした。

レモンは明るい色を持っていますので、それを白黒に置き換えると、白に近いグレイになるという特徴があります。また、表面の突起が意外と激しく、そのぶつぶつを上手く描くためには、結局良く見て描くしかありません。ですから、表面の突起を描くことだけに集中してしまうと、ついつい濃く描き過ぎてしまう事が多いのです。レモンの特徴が、そのままレモンを描く難しさであったりします。この方も、そのような難しさに苦労されていました。何度も修正しながら、やっとここまで辿り着きました。やはり、この方は絵が好きだということ、諦めないという熱量をお持ちなのだと改めて感じました。

また、今回は、レモンや自分のデッサンのことを書き出して、何がこれから必要になるのか?を具体的に文章にしたことが、功を奏したと思います。デッサンは、「〇〇を〇〇すれば良い。」というように、単純に方法を割り切れるものではありません。レモンの場合でもそうでしたが、「〇〇を〇〇すれば良い。」がたくさんあって、それぞれの「〇〇を〇〇すれば良い。」をバランスを取る判断が必要になります。バランスを取る判断は複雑なもので、人から聞いて出来るようなものだとは思いません。自分で繰り返し練習して身に付けていくものだと思いますが、客観的に判断する訓練をすれば、練習時間を短縮することは出来ます。実は、その時にとても役に立つのが、テキストなのです。

これからもノートを取ったりして、考えて描くという要素をデッサンに加味して、ますます良いデッサンを描いていただきたいと思います。