日本人ジャーナリストの方の、ご冥福をお祈り申し上げます。「殉職」という言葉を使っても差し支えないと思います。危険な地域から、大切なことを我々に伝えようとして、懸命に活動してこられたことを、深く感謝いたします。

大切なもののためには命を惜しまない、という生き方をしている人がいます。大切なものなんて何もない、とほうり投げてしまうような生き方をしている人もいます。また、自分に何が必要か、本音と建前を使い分け、ほとんどが計算高く生きている。自分にとって本当に大切なものって、何でしょう?今更ですが、そう思わせられる生き様でした。

文脈なく、遠近優劣軽重なく、既存の利権にも寄らない、ネットは不思議な存在です。大切ではない情報も、フリージャーナリストのサイトも、「イスラム国」のサイトも、横並びで生まれては次の瞬間消えていく。大切なものって、ゆっくり考えないと答えが出ないものばかり。でもスピードが速すぎて、向き合うことが出来ない。付き合い方の難しい存在です。

私は、つくづくデッサンをやっていてよかった、と思いました。じっくりデッサンをしながら、考えてみたいと思いました。そんなに簡単に答えは、出ないと思います。それに彼が残したもの、大切にしたいですから。