結局、描くということは、目で見て判断して、手で描画道具を使いこなして、自分のイメージ通りの線や塗りを実現するということになると思います。そして作品のもとになるものは結局、皆様の感覚です。

描画機器を使いこなすのにも、それなりの時間が掛かり、精度の高い機器は高価なものです。それに対して、鉛筆や紙は安価で、身軽に出来るものです。

描画ツールや3Dソフトなどは、拡大縮小、やり直し、レイヤー、背景の描き込みが、手描きに比べて圧倒的に便利です。しかし、例えば構図の場合、移動、拡大縮小が自由でいくらでも簡単に直せるため、構図の良し悪しの判断がどうしても甘くなります。その点、アナログでは、修正が容易ではないため、慎重に吟味して構図や形を考えることになります。

確かにアナログで行うことは、不便といえば不便です。しかし不便な分、感覚が鍛えられるのですから、感覚を育てること、手描きにはとても大切な役割があるのではないかと思っています。総合的に、紙に鉛筆で描くことが、質も高い練習に向いていると考えます。