2016年4月23日(土曜日)今回はピエト・モンドリアンをテーマに行いました。
新造形主義という思想、デ・スティルという芸術運動を起こした彼は、これ以上引くことが出来ないのではないかと思えるほどシンプルな、黒い線と3原色だけを使った垂直水平の画面構成の抽象画で有名です。
今回は、ピエト・モンドリアン初期の作品の中でも有名な「花咲くリンゴの木」をモチーフに、自然物から抽象への段階を追っていくことを追体験しました。そのシリーズでは、リンゴの木を描いた絵が抽象画へと変化していく様が見事に伺えます。レクチャーの後、皆さんに自然物を選んでいただき、次々とそれを簡略化していく作業を行いました。
骨、赤ちゃん、猫、石などモチーフとするものは人それぞれ。難しかった点は、何処を残し何処を引くかという判断。でも今回は、元は何だったのか判らなくなっても構わないということにしました。
面白かったのは、どこまでシンプルにしても、猫は猫、顔は顔なのです。下の作品は、石組をモチーフにした展開ですが、もともと抽象的モチーフだったのが幸いしたか成功しました。抽象とデザインの境目はここらへんにありそうです。今回は3時間では少し短すぎる思慮を含んでいますが、抽象とは何か?ということを考えるきっかけになりました。