この度、百工房アートスペースのドローイング展 、略して「百ドロ」展を開催することになりました。
岡山市の絵画教室、百工房アートスペースにて、研鑽を重ねる9人の作家によるドローイング集です。

ドローイング(英語:Drawing)とは、線描、素描とよばれるものです。
デッサン(仏語:Dessin)の方が、皆さん良くご存じでしょうか。絵画受験の練習や、画家の製作過程で目にしたことのある方もいらっしゃると思います。

デッサンは、目の前のモチーフを描き、上手く再現することに目的があると思われがちです。受験含め、絵画技術向上のため、デッサンが必要であることは否定出来ません。しかし、それだけでは半分なのです。

今回大切にしたのは、線を自由に引き、線が集まり形が生まれ立体となっていく過程です。そうして出来た作品には、絵が本来持つ”自由に楽しみながら描く”という本質が含まれています。ここには、悩みや不安のなかで描いた線、喜びや楽しみを見つけたときに生まれた線など、様々な感情が込められています。線から想像し創造する、これは絵にしか出来ないことです。それがドローイングの、大切な半分です。

ささやかな展示ではありますが、作家が線に込めたそれらの思いを想像しながら、作品を鑑賞して頂けますと幸いです。
※DMの画像は、百工房アートスペースのトイレ内部を、皆さんで自由に描いたドローイングです。