彼は、高い目標を持っているのですが、真面目で良く考えるタイプで、この機ちょっと煮詰まってしまいました。高い目標は、大きなプレッシャーにもなります。 コロナ禍の影響もあるかも知れません、考えすぎて課題が思うように進まなくなりました。

そこで、散歩に行って、粘土を買ってきて、気軽に思い付くまま、遊びのつもりで、作品を作ってもらいました。
正直、面白いものが出来たと思います。 本人も、意外だったのではないかしら? ちょっとした閃き!が、良い作品を生むことがあります。

所詮思い付きとか、付け焼刃とか、底の浅いものとか、評価を受けなかった時にどう答えるか?とか、真面目な人はマイナス面も考えます。 普段から、出来ていないところを修正する癖を付けていると、そうなりがちです。
しかし、面白いものは、思い付きでは出来ないでしょうか?
マイナスに考えることは、客観視なのでしょうか?
結果は、出してみないとわからないものです。 結果を出す前に、考え過ぎてはいないでしょうか?

コロナ禍も長くなってまいりました。 警戒を解くことが出来ない、それはどうしても活動を押さえる方向に向かいます。私もこの頃、運動不足になっていることに気付きました。 体を動かすことが減ると、頭の中で「ああでもない。こうでもない。」と、取り留めもなく考えることが多くなります。 取り留めもないことが、解決策になることも無くはないのですが、やはり取り留めもなくダラダラとしてしまうことが多いようです。

考えないで、手ばかり動かしていても上手くならない。これは確かです。私も、常日頃から、考えて描くことを推奨しています。 しかし、下手な考え休むに似たりというのも事実でありまして、考えるばかりして手を動かさないことも、宜しくない。
やはり、バランスの問題です。

基本は、手を動かすことが大切なのだと思います。
考えた後で、手を動かすのではありません。
手を動かしながら、考えることです。

絵画というものの、もう一つの側面はハンドクラフト、手作業で作られるものということです。
手を使うことで、手の感覚が作品に反映されることがあります。 また、作業に没頭する、目に見える成果が達成感を生むということがあります。 手先の感覚に集中することが、脳を活性化していることもあります。それが、精神衛生上いい影響を与えることもあると、経験的に感じます。 そのような「仕事」に、アーティスト自身かなり救われているかも知れません。

やはり、アクションを起こさねば、と思います。
Like a rolling stones!